は じ め に
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『健康』のための運動とはいっても、漠然とした『健康』というだけでは、必ずしも長期にわたって継続することは容易ではありません。「やせるため」とか「キレイに泳げるように」とか「腰痛の予防」といったハッキリとした目的も必要でしょう。そんな目的に適うように、各章毎にテーマ設定をしています。 |
第1章 人間とカラダと水泳 | |
肺は浮き袋の役割を果たします。潜水艦さながらに、息を目一杯吸った状態ではカラダは水上に浮き上がりますが、肺内の空気を吐き出すに連れて沈んでいきます。まさに潜水艦と同じです。空気を吸い込むことによってカラダの体積が増え比重が減るために浮く。肺内の空気量が多ければ浮きやすく、少なければ沈みやすい。水泳中は、水上(水面)に浮き上がっていた方が抵抗は小さくなりますから、その意味では、「肺内の空気量は常に少ないより多いほうが良い」ということが第一義的には言えます。しかし、それだけですべてを理解しようとすることは困難です。 腕を頭上に伸ばすと、手先から足先までの位置関係では、相対的に肺の位置が後方に移動したことになりますから沈みにくくなります[写真2]。 |
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クロールのキャッチについて考えてみましょう。アウトスカルからインスカルにかけて、グライドして伸びている肘を曲げていきます。肘を曲げる動作の主動筋は上腕二頭筋、ポパイの力こぶです。上腕二頭筋がコンセントリックに収縮し肘が曲がるのですが、上腕二頭筋の筋力が弱いと水圧に抗しきれません。 |
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‖9月‖