プールでの水泳や各種の水中運動が、中高年の方にとって非常に良い運動であることは広く知られています。
流水による皮膚刺激だったり、水温と体温との適度な温度差による活発な熱生産と血液循環、腹式呼吸による呼吸筋の鍛錬、無重力による関節負担回避など今更言うまでもありません。
『長い』距離を心拍数の大きな変動無しに『楽に』美しく効率良く『速く』泳げるような技術と体力の獲得が目標です。短距離泳者ではなく長距離泳者のように……。目指すは、「長い距離を楽に速く」泳ぐことです。
具体的なプールでの練習方法についてみていきます。
水泳の熟練者だと30分とか1時間といった単位で休まずに泳ぎ続けることができます。しかし、そうした一部の方を除いて、泳ぐことによって心拍数が上がり25mとか50m、あるいは100m続けて泳げば休憩が必要になります。それだけ運動強度が高いからです。
先にも述べたように中高年の方は、心拍数が上がるに連れて血圧も相当にあがっています。
口を閉じての鼻呼吸だと苦しい場合には、「運動強度が少し高め」かもしれません。目安として考えて下さい。
プールで休憩時間をいれずに長い時間有酸素的に運動を続けるためには、泳ぎと泳ぎ以外の運動(水中歩行やジョギング)を組み合わせながら心拍数の上下動の少ない運動をします。

例えば25mプールで、往きは泳いで行って帰りは歩いて帰ってくる。あるいは、10ストローク泳いで20歩歩くなどです。このように休憩時間を入れずに最低30分間継続できるような運動を行えば、メリットを最大限に引き出す効果的な運動が可能です。
運動中に心拍数の上下動が少なく、一定状態を保てるような運動をめざしましょう。