は じ め に
 『健康』のための運動とはいっても、漠然とした『健康』というだけでは、必ずしも長期にわたって継続することは容易ではありません。「やせるため」とか「キレイに泳げるように」とか「腰痛の予防」といったハッキリとした目的も必要でしょう。そんな目的に適うように、各章毎にテーマ設定をしています。


第4章 スタート・ターン
●けり出しの深さ
 スタートでもターンでも重心移動の距離は最短にすべきです。
 その意味でターン後のけり出しは浅くなります[写真(1)]。しかし、ターンのときには泳者が壁まで泳ぐことによって起きた“寄せる波”と、それが壁にぶつかって“返す波”とが重なって大きな乱流を形成しています。その乱流の中を通過していくことは大きなロスです。乱流を避け、且つ重心移動の距離が大きくなり過ぎないような深さ(けり
だし角度)を見つけましょう[写真(2)]。
写真(1) 写真(2)

●泳ぎ始めるタイミング
 スタートやターン直後は世界最速ですが、抵抗を受けてスピードはどんどん落ちていきます。世界最速のスピードのときにキックやプルを始めてもブレーキになるだけです。一方、抵抗を受けてスピードが落ち、止まってしまってからキックやプルを始めるのもかえって大変です。正味の自分の泳ぎのスピードまで落ちてきた前後のタイミングでキックやプルを動かし始めるとロス無く泳ぎに結び付けることができます[グラフ(1)]。
グラフ(1)

●スタ−ト飛び込み(参考)
クロ−ル・平泳ぎ・バタフライ
背泳ぎ
●足の指をしっかりと飛び込み台の角にかける。

●両足は水面のすぐ下に構え、胸をバーに引き付ける。

●胸を下から前方に振りながら、飛び込み台をけって前に飛ぶ。

●スタ−トの合図でバーを押し、両足で壁をける。

●指先・頭・体・足の順番で浅く入水。 ●体を反り身にして、指先から入水。
※アクラブでは危険回避の為、一般コ−スでの(逆)飛び込みの練習はしておりません。

●簡単なターン
●両手で壁にタッチ
●片手で壁にタッチ
4泳法とも回転の仕方は同じです。
●上向きになってタッチした手の方向(この場合左方向)に膝を曲げながら回転し、方向転換。

バタフライのターン

平泳ぎのターン

クロールのターン

背泳ぎのターン
●回転が終わり、横向きに壁に足をつける。
●壁をけって下向きになって流線形をつくる。 ●壁をけって上向きになって流線形をつくる。

●クイックターン
クロ−ル
背泳ぎ
●最後の一かきを終え、両手を体側に(気をつけの姿勢)。
スピ−ドを落とさないように、キックを打ち続ける。
●壁が近づいたら下向きに回転する。
●両腕を体側に伸ばし(気をつけの姿勢)、あごを引く。
矢印の方向に両手の平で水をおさえて回転のための勢いをつける。
●両手の平で水をおさえながら、体をできるだけ小さく丸めてすばやく回転!
●壁に足がついたら、腕を頭上に伸ばし、壁をける。
●壁をけったら、体を下向きに回転させながら浮き上がり、クロールへ。 ●壁をけって流線形をつくり背泳ぎへ。

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