は じ め に
 『健康』のための運動とはいっても、漠然とした『健康』というだけでは、必ずしも長期にわたって継続することは容易ではありません。「やせるため」とか「キレイに泳げるように」とか「腰痛の予防」といったハッキリとした目的も必要でしょう。そんな目的に適うように、各章毎にテーマ設定をしています。


9-4 トレーニングの原則

 ウエイトトレーニングをプログラミングするにあたっての基本原則がいくつかあります。長期的にトレーニングを続けていくには、その原則に沿ってのプログラミングが必要です。

過負荷の原則
 過負荷の原則とは、普段使っている負荷よりも強い負荷を与えるという原則です。トレーニングを続けていくうえで、最初は「ちょっと重いな〜」と感じても、だんだん体力が高まって過負荷ではなくなってしまいます。したがって体力が向上したら、それ相応の負荷(無理のない)を決め直す必要があります。このことを過負荷の原則といいます。

特異性の原則
 ある種の運動能力を高めるには、それと同種のトレーニングをする必要があります。例えば持久力トレーニングでは、筋力は高まりませんし、筋力トレーニングでは持久力は高まりません。トレーニングの内容は、目的とする体力要素と類似している必要があります。

継続性の原則
 トレーニング効果は、正確に運動を習得して、その内容を何回も繰り返す必要があります。繰り返しは、飽きと疲れが出てきますが長期にわたって努力を重ねて大きな成果 が生まれてくるのです。

個別性の原則
 それぞれの個人差はあります。同じ運動をしたからといって同じ効果 があげられるとも限りません。トレーニングは、各自の特徴やレベルに合わせて行う必要があるのです。

意識性の原則  トレーニングの理論や実技を熟知しておかなければならないという原則です。どのような運動をどのように進めていけば、どのような効果 があげられるかということを知っているか知っていないかでは大きな違いがあり、知っていることにより積極的にトレーニングが可能です。


9-5 休養と超回復

 「やればやるほど効果は出る」と思いこんで、やりすぎてしまうことが少なくありません。必要以上にトレーニングをやりすぎると、効果 が出ないばかりか、逆に健康を損ねる原因にもなり得ます。
トレーニングを行うと、疲労が起こり一時的に体力水準が低下します。そこで休息をとると一定時間後に予備のエネルギーを蓄えて、体力はトレーニング前よりも若干高い水準に回復します。これを超回復といいます。
体力の向上(超回復)
  トレーニングでは、超回復のタイミングををうまく捉えて実施すれば、その効果 は大きくなります。反対にこれが適切でないと、体力は低下しオーバーワークによるケガや病気を引き起こします。
  トレーニング初期の時点では全身をトレーニングするとして1週間に2〜3回、1日おきか、2日おきの頻度でトレーニングすると良いでしょう。トレーニングのやりすぎは、オーバーワークになり故障の原因に繋がりかねません。くれぐれも注意して下さい。

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