は じ め に
 『健康』のための運動とはいっても、漠然とした『健康』というだけでは、必ずしも長期にわたって継続することは容易ではありません。「やせるため」とか「キレイに泳げるように」とか「腰痛の予防」といったハッキリとした目的も必要でしょう。そんな目的に適うように、各章毎にテーマ設定をしています。


第6章 水中歩行 (注)星の数は重要度を表す。星の数が多いほど重要な運動
1) 歩行 ★★★★
注)最も基本的なプログラムなので歩行中の運動を4段階に分けて解説
●目的:膝の引き上げによる腸腰筋の強化。
【縮】腸腰筋/大腿四頭筋
【伸】大臀筋/背筋下部
●目的:前方への運び(膝進展)による大腿四頭筋の強化。
【縮】大腿四頭筋/腸腰筋/腹直筋/前脛骨筋
【伸】大臀筋/ハムストリング
●目的:踏み込みによる大臀筋の強化
【縮】大臀筋
【伸】腸腰筋
●目的:下腿三頭筋の強化
【縮】下腿三頭筋
【伸】腸腰筋

(方法・注意)
・腸腰筋の強化は腰椎の前彎を促進し、腰痛を引き起こす可能性があるので、必ず後ろ歩きとセットで行ないます。同じ意味でフローターなど浮き具の利用も考えられる。
・一回毎、確実に踵を着けてハムストリングとアキレス腱のストレッチを図る。
・大股にすることによって各筋群への収縮と伸展の負荷を増強することができる。


2) ジョギング ★★★★

●目的:「歩行」に準じる。但し、歩行よりも運動強度が高い。
【縮】「歩行」に準じる。
【伸】「歩行」に準じる。

(方法・注意)
運動強度が高いので、腸腰筋にも一層の負荷(腰椎の前彎)がかかる。歩行は、必ずいずれかの脚がプールの底に着いているが、ジョギング(ランニング)は両足ともプ−ル底から離れる瞬間がある。


3) 横歩き ★★★★

●目的:股関節の外・内転による中臀筋、内転筋群の強化。
脚を開くとき(外転)
【縮】中臀筋/腹斜筋
【伸】内転筋
脚を閉じるとき(内転)
【縮】内転筋
【伸】中臀筋

(方法・注意)
・開脚時に膝を少し曲げ腰を少し落とすようにし、引き付ける時は上に伸び上がるように行なう。
・脚を開くときには、足裏をプ−ル底に擦らせるようにし、その際、左右の足は平行に保つ。
・大股で行なうことにより、鼠蹊部及び内転筋群の一層のストレッチを期待できる。


4) クロス横歩き ★★★★

●目的:中臀筋などの外転筋のストレッチ
クロスしたとき
【縮】中臀筋
【伸】内転筋
開いたとき
【縮】内転筋
【伸】中臀筋

(方法・注意)
・横向きに足裏をプ−ル底に擦らせるように歩行する。
・3) よりも内転を意識したプログラム
・一足毎に引き付けた脚はクロスさせ、さらに先に踏み出す。
・クロスさせる際には、軸脚の“前から”と“後ろから”交互に行なう。


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