は じ め に
 『健康』のための運動とはいっても、漠然とした『健康』というだけでは、必ずしも長期にわたって継続することは容易ではありません。「やせるため」とか「キレイに泳げるように」とか「腰痛の予防」といったハッキリとした目的も必要でしょう。そんな目的に適うように、各章毎にテーマ設定をしています。


第5章 ドリル
●クロール(13) フォロースルードリル
(実施方法)
1)片手クロールで泳ぎ、フィニッシュ後30〜45度までフォロースルーをとり、勢いが止まったところでリラックスし、腕を一旦水面上(体側)に戻す。
2)改めてリカバリーを行う。

(メリット)
1)フォロースルーによって水面上に出た腕の重たさを反対側の手先に移動させることを実感できる。
2)正しいフィニッシュの方向や強さを習得する。
3)正しい吸気後の顔の戻し方を身につける。

(デメリット)
1)カラダが必要以上に沈み易い。

(実施上の注意点)
1)呼吸はフィニッシュにあわせて行う。
2)リカバリーは、フォロースルーで通ったと同一の軌跡をたどる。
3)フォロ−スルーは水面から約30〜45度まで上げる。
4)前方に伸ばした腕は、フィニッシュにあわせて水面に対して30度ほどまで沈む。



●背泳ぎ(1) キック
(実施方法)
1)仰向けの姿勢で、水面直下でバタ足を行う。
2)腕の位置は、ヘソの下に当てる(初心者)か、体側に添える(中級者)か、頭上に伸ばす(上級者)。

(メリット)
1)ヘソの下に当てた場合・・・カラダが反り身になり難い。指で直接触ることで、腹筋の収縮を意識できる。
2)体側に添えた場合・・・状態がリラックスする。腰の凹みが小さい。

3)頭上に伸ばした場合・・・抵抗が小さい。重心の位置が前方にある。

(デメリット)
1)ヘソの下に当てた場合・・・キックの幅が大きくなり易い。
2)体側に添えた場合・・・重心が後方に移動し易い。
3)頭上に伸ばした場合・・・腹筋が十分に鍛えられていないと、腰の凹みが大きくなる。

(実施上の注意点)
1)息は口から吸って鼻から吐く。
2)膝はあまり曲げず、足首をやわらかく動かす。
3)胴体の厚みから大きくはみ出さない程度のキック幅で行う。



●背泳ぎ(2) キックアルタ
(実施方法)
左右にローリングしながら(カラダを揺すりながら)気をつけキックを行う。(写真1)

(メリット)
胴体のローリングとキックとの動きの連動性を身につける。

(実施上の注意点)
1)あごを軽く引き、背骨を伸ばしてキックを行う。

2)水面に対して、30度ぐらいまでローリングする。(写真2)
3)膝と膝がぶつかるくらいの気持ちで、内股で斜上に蹴り上げる。(写真3)



●背泳ぎ(3) 両手背泳ぎ
(実施方法)
両手同時に回す背泳ぎ。

(メリット)
1)フィニッシュによる推進力とキックによる推進力との相乗性を感じる。

(デメリット)
1)両手同時にリカバリ−するので顔や腰が沈み易い。

(実施上の注意点)
1)姿勢は顎を軽く引き、鼻から呼気を行う。

2)肘を軽く曲げ(90度をこえない)、手の平と前腕を使って水をかく。

3)入水時の手と手の間隔は肩幅くらい。(肩幅よりも内側に入ることの無いように気をつける。外側は可)

4)リカバリーのできるだけ早い段階で腕を高く上げるように意識する。



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